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2001年からブリュッセル在住の、日仏カップル。日・仏・白の話題を織り混ぜた、とりとめのない日記です。


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背筋が伸びる
4101116083.09.LZZZZZZZ.jpg幸田文の「きもの」を通勤時に読んでいます。明治の終わりに生まれた女性の半生を、着物にまつわるエピソードたっぷりに描いた自叙伝的小説。

「おばあちゃん子」だった私は、亡くなった祖母と同年代の中流家庭の女性が、どんな風に成長していったかをこの中で垣間見て、ハイカラ好きで、私の物心ついてからはもうほとんど洋服ばかり着ていた祖母にも、こんな時期があったのかなと興味深く読み進めています。

家族の中にもある礼儀や序列、外での人との付き合い、男と女のこと、ひとの心の変化・・・最初はまだ未熟で周りのことが見えない末っ子の少女が、家の内外での人との関わり合い(特に知恵者のおばあさん)や着物とのふれ合いのなかで、社会のことや人生について、いろいろ学んでいきます。

見合い結婚が当たり前で女性が家事一切を取り仕切っていた時代。女の自立とか権利という話になるとネガティブにとらえられがちですが、私はこの時代の話が好き。少し前には北野たけしの「菊次郎とさき」も読んでいたので重ねて考えるのですが、家を仕切るにあたり求められる、「生活の知恵」なんて枠をはるかに超えた政治的、経済的管理能力と人間としての器を考えると、昔の女性にもちゃんと生き甲斐はあったろうし、それぞれの個性の出し方はあったように思います。

自分を綺麗に見せようとするだけの着飾り方は、可愛げがあるけれどさもしい、という「おばあさん」の言葉にハッとします。着物で日常を過ごすことには憧れるけど、今自分が着る着物は、やっぱりちょっとしたおしゃれ着の扱い。それでもやっぱりそこには、花を添えるだけではなく人を立てたりもてなす心だったり、日本女性としてのプライドを持つなど、あくまでも自分なりのこだわりを持って着こなせるようになりたいものです(他の人がどう着ようと自由だと思いますが)。先日の「パリジェンヌの着物はじめ」にも通じるものがありました。

自分は到底彼女たちのようなしっかり者にはなれなくても、着物を着るときにはそんな気持ちを込めるようにすれば、ちゃんと日本女性でいるよ、と祖母と対話をしているつもりになれるかも知れません。

もちろん、ただ頭の固い古い人間にはなりたくないけれど、新旧両方の価値観への理解を、忘れたくないのです。

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