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2001年からブリュッセル在住の、日仏カップル。日・仏・白の話題を織り混ぜた、とりとめのない日記です。


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ミートパイのはなし
先月の話ですが、mさんからポークパイをいただきました。彼女の行きつけの、アイリッシュの肉屋で売っているとのこと。

しっとり、しっかりしたパイ生地と凝縮されたフィリングで、かなり重みがあります。冷たいままでも食べられますが、軽く温めるとパイ生地のバターとジューシーな肉汁の豊かな香りが立って、また美味。これ、いつか作ってみなくちゃ。

イギリスでは軽食にこういうパイを食べるそうですが、ベルギーやフランスにもよく似たものがあります。

私がこれを見てまず思い出したのはパテ・ゴーメという、ベルギー、ゴーム地方の名物料理。丸いミートパイのようになったパテで、これは産地まで行かないとなかなか食べられません。森が多く自然豊かなアルデンヌ地方は、生ハムやパテなど、シャルキュトリー(肉加工品)が名物です。

大抵のパテはテリーヌ型に詰めて固めただけの直方体をしていますが、パイ生地やブリオッシュ生地で包んだ、パテ・クルートとか、パテ・アン・クルートと呼ばれるものもあります(形は直方体のままが多い)。「クルート」はパンやパイの皮のこと。パテ・ゴーメも、いわばその一種です。

フランス側のアルデンヌ地方とその周辺では長方形のパイ生地で包んだものがポピュラーなよう(ただしアルデンヌ地方のパテが全てパイ包みな訳ではなく、オーソドックスな「アルデンヌのパテ」も存在し、こちらはスーパーなどでもよく見かけます)。これは今回のポークパイに比べると、軽そうな感じ。日本のパン屋でも似たようなものが買えるのでは?
R0011430.jpgイギリスのも大陸側のも、ルーツは同じなんだろうなぁ、ということで、ちょっと調べてみました。

ミートパイは紀元前2000年の昔からエジプトには存在したと言われます。ラムセス2世の墓の壁画にも登場するんだそうです。それがエジプトに伝わり、ローマ帝国に伝わって(紀元前100年ごろ)、タルトのようだったものに上にも蓋状にパイ生地をかぶせて焼くようになり、さらにヨーロッパ各地に広がっていきます。

ローマ帝国の時代からさまざまな貝や魚も具に使われていたようで、フランスでも、カーニヴァルから復活祭までの節制期間中は肉が食べられないので、魚を使ったパイが作られていました。

イギリスでは12世紀以降作られるようになり、国民的料理の一つとして浸透。今でもイギリス料理としてポピュラーなSteak and Kidney Pie(これ、確かLewesで食べたなぁ・・)も、中世には完成していたとか。それからアメリカ大陸やオーストラリアなどにも渡っていき、オーストラリアでは片手で持って食べられる小型のミートパイが、国の象徴的な食べ物になっているそうです。

ヨーロッパでもアメリカでも、初めのうちはパイ生地は粉を水で練っただけのもので、あくまでも調理時に肉汁を逃がさないようにするためにあり、食べるのは中身だけということもあったようですが、パイ生地自体もずいぶん改良されたんですね。

ちなみにこのどっしりしたパイ、日本で探すなら「ブラッスリー・ルコント」のミートパイが近そうです。パイ生地がもっとフワッとしている様子ですが。興味のある方は、試してみてください。
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