Bxlog

2001年からブリュッセル在住の、日仏カップル。日・仏・白の話題を織り混ぜた、とりとめのない日記です。


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季節とともに生きること
幸田文の箪笥の引き出し 幸田文の箪笥の引き出し
青木 玉 (2000/08)
新潮社

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先日Bxlogのことをご紹介いただいた、tomomさんのブログ「Drink, Drive, Read and Relax」内での着物本に関するエントリーにTBしています。

今年の春頃読みました。昨年読んだ幸田文の『きもの』裏話のようなエピソードもいくつか出てきて、興味深かったです。美しい写真とともに、娘の目から見た幸田文の性格や生活が垣間見られ、よそのお宅にお邪魔しているような感覚になります。母娘の強く切ない絆、着物選びのセンス、四季に基づいた懐かしき日本の生活習慣・・などが、美しい日本語で綴られています。繰り返し読んでしまいそう。

新鮮だったのは、幸田文が梅雨明けのカラっとした空気を待ち構え、座布団やら暖簾(だったかな?)を夏用に取り替えるシーン。

実家でも母が、座布団カバーや布団を取り替えたり、簾をかけたり、電気カーペットを仕舞ったり、家中夏仕様にしていたことを思い出しました。そしてそれがとても気持ちの良いものだったことも。そんな訳で『きもの』では祖母を思い、『箪笥の引き出し』では母を思いながら読み進めることになりました。
前回日本へ里帰りしたとき、ちょうど制服の衣替えの時期でした。その日を境に街で見かける学生服がサッパリ涼しげになって、眩しく眺めながら「ああ、夏が近いな」と思いました。キャミソールやミュールのお姉さんたちも綺麗だけれど、夏服ってのはまさに清涼剤だなあと感じました(なんか年寄りみたい?)。あ、クールビズのおじさんたちもいましたね。あれも確かに涼しげです。

私はといえば、東京での一人暮らしの時はあまり季節感のないモダンなインテリアにしていたし、こちらへ来てからは、30度を超える暑さが続いたと思ったら、翌週にはセーターを着なければならない変わりやすい気候のお陰で、衣替えらしいこともしないまま数年過ごしています。着物を着るようになってから、やっと少しは季節を意識するようになってきたかな、という情けない状態。

「日本には四季があるから良い」とはよく言うけれど、ヨーロッパにだってちゃんと四季がある国はあります。でも、季節に合わせてこれほど暮らしに変化をつけることは、あまりないような気がします。もちろんみんな暑ければ夏の装いをするのですが、せいぜい切り替えるのは身につけるものだけ。それでも時には、同じバスの車内でタンクトップのヒトと冬のコートを着た人が混在している日もあります。

安レストランや、街の通りに吊り下げられているクリスマスの電飾が、1年中つけっ放しなのもよく見ますし、我が家の近所の小学校では、8月の今でも窓にハロウィンやクリスマスの飾りがついています。どうせ夏は誰も学校にいないし(プールがついている学校はごく稀)、夏祭りのようなイベントもないことはないのですが、模様替えまでするような大事な行事は冬しかないから、当たり前なんですけどね。

日本では書初めがズラっと並ぶ新年から始まり、節分、ひな祭り、鯉のぼりの工作、七夕飾り、運動会の絵、クリスマス・・その間にも写生大会やら遠足の絵なんかが張られたりして、低学年の教室の壁って、しょっちゅう模様替えされていた気がします。お店の内装も季節に合わせてよく変わります。

温暖化で気候はおかしくなっているし、クーラーもヒーターも普及しているとはいえ、日本はまだまだ昔からの季節感を失っていないよなぁ、と改めて思いました。でもいろいろやることも増えるわけで、日本人が時間に追われているのは、そうしてどんどん過ぎゆく季節を常に肌で感じているからでもあるのかも?どうせなら、季節を見送ったり迎えることを楽しむ余裕が持てる人になりたいな。

うちはソファのカバーなんて今まで「汚れて来たから替える」だけでしたが、今年は7月の晴れた日に、意識して白いのにしてみました。取り替えられるものが家の中にこのくらいしかないのが寂しいところ。着物だけでなく、クッションカバーやカーテンもこれから少しずつ夏用、冬用と揃えて行けたらいいなと思います。
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コメント
≪この記事へのコメント≫
夏仕様
今は狭いアパートなので、暖簾をかけるような場所も無いのですが、
毎年毎年、夏になったら、麻の暖簾をかけたい!!という欲求にかられます(笑)
なので、次に住むなら、暖簾をかける場所があるところを希望してます。
畳の間にも、出来たら夏は、籐の網代を敷きたいし、寝室は、白い麻の蚊帳をかけたい・・。

今はせいぜい、コタツを仕舞う、出す、っていうくらいだし、
ワンコもいるので、座布団はすべて目の詰まった生地・・あんまり季節感だせません(笑)
2006/08/25(金) 00:15:57 | URL | niko #-[ 編集]   
> nikoさん
私のほうは、そういう欲求にかられることもないくらい季節感麻痺してますから・・(笑)
今年のように夏が1ヶ月ほどしか続かない年は、どうもスッキリしません。気持ちだけでも四季ごとにメリハリつけられたらいいなと思います。
2006/08/25(金) 08:53:02 | URL | ydr #L.iXitw2[ 編集]   
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2006/08/25(金) 16:48:57 | | #[ 編集]   
ロンドンから
こちらでは初めまして。

季節感に関してはロンドンも同じです。さらに北に位置するロンドンでの唯一の季節感は日の長さかもしれません。 

里帰りから帰ったばかりなのですが、日本でつい買ってしまった夏着物、来年もまた猛暑でも来ない限り不要なんですけどね。
2006/08/25(金) 22:01:02 | URL | ロンドンの椿姫 #vicmBoqw[ 編集]   
> ロンドンの椿姫さま
こんばんは。いらっしゃいませ!
コメントありがとうございます。

確かに、冬と夏では日の長さでだいぶ感覚が違いますよね。最近こちらは特に朝方の暗さで、秋の訪れを感じています。

飛行機での旅、大丈夫でしたか?もう通常通りになっているのかな。
夏着物は、私ももっと欲しいなと思いますが、やっぱり出番少ないですよね…。
2006/08/25(金) 22:22:30 | URL | ydr #L.iXitw2[ 編集]   
アップに気付かず
この記事を今まで読んでいなかったよ。楽しみにしていたの、この記事。
私も「小石川の家」を読んだとき、祖母や母を思い出したよ。祖父の仕事柄来客が多かった、っていうのが重なったしね。
言われて見れば、こちらはクリスマスなどのイベントにあわせて装飾を変えるくらいだね。東京にいたときはせめて玄関先だけでも、と思って頑張っていたけど今の家じゃぁ無理だなあ。でも、私も季節感のある暮らしを目指して少しずつがんばるわ。
そしてこの本を、読みたいものリストにのせました(笑)
2006/08/29(火) 16:04:00 | URL | yukko #-[ 編集]   
> yukko
そうそう、私も思い出してたよ。
yukko、玄関の飾りマメに変えてて偉かったなぁって。
丁度いいから本、送りっこしようか?
2006/08/29(火) 17:30:13 | URL | ydr #L.iXitw2[ 編集]   
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 3月26日にサマータイムに移行してから早7ヶ月、今日で夏も終わり。今日から、日本との時差は8時間になります。つまり、今夜は一時間多く寝ることが出来ます。家中の時計を直して、さぁ、いよいよ長い冬の始まりです。
2006/10/28(土) 23:03:35 | 育児の合間に ~リヨンの街から
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